JAPAN DESIGN COMITTEE

  • トップ
  • 深澤直人
  • 原研哉
  • 岩崎信治
  • 川上元美
  • 小泉誠
  • 黒川雅之
  • 松永真
  • 佐藤卓

漆黒の森

佐藤卓|グラフィックデザイナー

プロフィール

漆は伝統工芸という、私にとっては未知の領域である。長い間、漆はデザイナーになった自分にとってとてつもなく遠い世界であった。私が出た大学では工芸科に漆専攻があり、学生は身体中漆にかぶれては慣らし、日々精進していた。そこは、歴史の浅いデザイン科の学生などは近寄れる世界ではなかった。よって、自分 にとって漆の世界に入るということは、避けて通ってきた漆黒の森に一歩踏み込むほどの特別なことだったのである。

こんな状態で椀と箸の世界に自分が積極的に介入する自信はあるはずもなく、まず盆を考えることから始めることにした。

私が考えた盆の名前は、「文庫盆」と「新書盆」。文庫本と新書本は、幅が同じで高さが違う。盆の奥行きを、その高さ違いで二種類つくってみるのはどうか。横長の盆の中に縦に置く細長い方形の板皿を一つ挟んで、ちょうど四冊の本がぴったり収まるサイズを割り出してみた。さて、こんな横長の盆が出来上がってしまって、椀と箸を添えてみて、はたしてどうだろうか。デザインが、近代化の波に消えつつある伝統工芸の森に、新たな光合成を促す一筋の光になればいいのだが。

「食卓では本から目を離しなさい」毎度勧告される活字中毒患者でも、ひと啜りした味噌汁にトマトとバジルが入っていたら、びっくりして思わず椀の中身に目を凝らすに違いない。どんでん返しが起こるのは、推理小説の中だけではないのだ。

  • 椀一式(文庫盆)

    汁椀飯碗箸盆

    品番 SI-SA-S
    セット内容 汁椀、飯碗、箸、盆(文庫盆)
    価格 ¥51,840
  • 椀一式(新書盆)

    汁椀飯碗箸盆

    品番 SI-SA-L
    セット内容 汁椀、飯碗、箸、盆(新書盆)
    価格 ¥55,620
  • 汁椀

    汁椀

    品番 SKW-SA-紅
    寸法 115Φ×75mm
    春慶色
    材質 ひのき
    価格 ¥15,660
  • こちらの品物は完売いたしました
  • こちらの品物は完売いたしました
  • こちらの品物は完売いたしました

上写真は椀一式(文庫盆)のものになります。また、椀一式(文庫盆)・(新書盆)は、盆の大きさの違いのみとなります。

椀一式・寸法図

ご購入について(必ずお読みください)

ご購入のお手続きについて

ご注文フォームにてご注文後は、下記「ご購入の流れ」に添って、メールでのお手続き・ご対応をさせていただきます。
日本デザインコミッティー・個人情報保護方針
特定商取引法に基づく表記

ご注文から商品のお受け取りには、最大で8ヶ月間お待ちいただいております。

飛騨春慶塗はその商品特性上、生産に長い期間がかかり、また生産数も限られております。具体的な商品の到着時期、在庫 の有無に付きましては、お手数ですがご注文後のメールにてご対応させて頂いております。

ご購入の流れ

1. ご注文メール送信 ご注文ボタンから注文すると、日進木工(株)様にメールが配信されます。
2. ご確認メールお受け取り・
納期の確認
ご担当者様より注文確認のメッセージが到着いたします。大まかな商品の到着時期を
お答えさせて頂きます。
3. ご入金 ご入金はメールに記載されている振込先への銀行振込のみとなります。
4. お受け取り 商品が完成しだい、お手元に到着いたします。どうぞ気長にお待ちください。

春慶の取り扱いについて

漆はウルシの木から採取した天然の樹液(傷つけられた木が傷を塞ぐために分泌する)です。飛騨春慶はこの漆が完全に固まるまでの間、ゆっくり強度と透明度を増しながら本来の美しい色、濃褐色から淡い春慶色へと変化していきます。また木地師や塗師が多くの皆さまに使っていただくために、手間を厭わず、心を込めて製作した生活道具ですから、少々の傷などは気にされず、日常生活の中で気軽にお使いいただければ幸いです。末永くご愛用いただくために、以下の注意とお手入れ法とをご参考にしてください。

ご使用上の注意

塗り上げて間もない飛騨春慶は、体質によってかぶれる場合もありますので、取り扱いには十分ご注意下さい。かぶれやすい 方は取り扱いの際、手袋などの着用をお勧めします。

直射日光に当てることや、ストーブ、ガスレンジの近くなど高温になる場所に置くこと、電子レンジや蒸し器で加熱すること は避けてください。

食器洗浄乾燥機、冷蔵庫には入れないでください。

お手入れ法

塗り上げて間もない飛騨春慶は表面に油がにじみ出て、霧が噴いたような状態になりますので、その場合は柔らかな布で油を 拭き取ってください。にじみ出た油が固まってしまいますと、取れなくなります。油が落ちにくい場合は、薄めた中性洗剤を 柔らかい布やスポンジなどにつけて、水またはぬるま湯でやさしく洗い流してください。

ご使用後の油汚れは薄めた中性洗剤を柔らかい布やスポンジなどにつけて、水またはぬるま湯でやさしく洗い流してください。

クレンザー(磨き粉)や熱湯は使わないでください。スポンジも種類によっては傷の原因になることがありますので、十分に ご注意ください。

ご使用中の飛騨春慶の匂いが気になる場合は、しばらく風通しの良い冷暗所に置いて下さい。匂いは自然に消えます。

洗い桶の水などに長時間漬けておくと、変色、変形、ひびの原因になります。使用後は水またはぬるま湯で手早く洗い、水切 後は水滴の跡が残らないよう、乾かないうちに柔らかい布で水気をよく拭き取ってください。

弁当箱に米粒などがこびりついた場合は、ぬるま湯を短時間(10分以下)張り、米粒が浮き上がってきたら、柔らかい布か スポンジでやさしく洗い流してください。

新しい飛騨春慶の漆の匂いを早く取り除くには、米ぬかの中に数日入れておくか、酢水、あるいは少量の酢を加えた米のとぎ 汁で洗ってからぬるま湯ですすいでください。一回で匂いが取れない場合は、数回繰り返してください。